人事・労務ジャーナル 2026年3月
- 2026.03.02 お知らせ・セミナー情報コラム事務所通信
01 労働基準法の改正議論を解説!企業が今から備えるポイント!
政府は現在、約40年ぶりとなる労働基準法の大幅改正に向けた議論を加速させています。当初、2026年の通常国会で法案が提出される予定でしたが、議論の深化と政策方針の再調整により、提出は見送りとなりました。しかし、これは決して議論の中止を意味するものではありません。今後の焦点は、「従業員の心身の健康維持」と「主体的な選択」を前提とした、より柔軟な労働時間規制へと向かっています。本日は、再検討される改正案の核心を整理し、企業がこの「準備期間」に先行して取り組むべき実務上のポイントを詳しく解説します。
02 採用トラブルを避ける!リファレンスチェックの基本と注意点!
採用してから「聞いていた話と違う」と分かると、早期離職や現場の混乱につながります。そこで有効なのがリファレンスチェックです。一方で、進め方を誤ると個人情報や公正な採用の観点で問題になり得ます。今日は、法令を踏まえつつ、実務で迷いにくい基本の型をお伝えします。
労働基準法の改正議論を解説!企業が今から備えるポイント!
政府は現在、約40年ぶりとなる労働基準法の大幅改正に向けた議論を加速させています。当初、2026年の通常国会で法案が提出される予定でしたが、議論の深化と政策方針の再調整により、提出は見送りとなりました。しかし、これは決して議論の中止を意味するものではありません。今後の焦点は、「従業員の心身の健康維持」と「主体的な選択」を前提とした、より柔軟な労働時間規制へと向かっています。本日は、再検討される改正案の核心を整理し、企業がこの「準備期間」に先行して取り組むべき実務上のポイントを詳しく解説します。
連続勤務の上限規制と法定休日の特定
現行では4週4日の休日特例により長期間の連続勤務が可能で、健康リスクが懸念されています。そこで改正案では14日以上の連続勤務を禁止し、2週間に2日以上の休日を確保する方向です。また、週1日の法定休日を事前に指定して明示する義務化も検討されています。企業は定期的な休日を確実に与え、法定休日を事前に明示できるよう就業ルールを整えておきましょう。
勤務間インターバル義務化とつながらない権利
勤務終了から次の始業まで一定の休息時間を置く勤務間インターバルは現在努力義務ですが、改正では原則11時間以上の休息確保を義務付ける方向です。また、終業後や休日に仕事の連絡に応じないつながらない権利の法制化も議論されています。勤務時間外のメール・電話が社員の休息を妨げる問題への対策として、この権利を明確化し連絡を拒否できる場合を示すガイドラインが策定される見込みです。企業は終業後や休日の連絡ルールを見直し、社員が十分休息できる職場環境を整えましょう。
有給休暇中の賃金算定方法の見直し
年次有給休暇取得時の賃金計算方法も見直しが議論されています。現行では賃金の算定方式を複数から選べますが、方式の違いで労働者に不利益が生じる場合もあるため、改正案では有休取得時の賃金を通常の賃金で支払う方式に統一する方向です。企業は自社の有休時の給与計算ルールを確認し、必要に応じて就業規則やシステムを修正する準備を進めておきましょう。
副業時の労働時間管理の見直し
副業・兼業における労働時間の「通算管理」も抜本的に見直す方向で議論が進められています。現行制度では、複数の勤務先の労働時間を通算して割増賃金を算出する必要があり、その複雑な計算実務が企業・労働者双方にとって大きな負担となっていました。特に「どちらの企業が割増分を支払うか」という判断や、他社での勤務時間をリアルタイムで把握することの難しさが、副業普及の障壁となっていた背景があります。
今回の改正案では、こうした事務的負担を軽減するため、割増賃金の計算において他社の労働時間を通算しないとする運用が検討されています。
ただし、注意が必要なのは、「健康管理」の観点からの時間管理は引き続き求められる可能性が高いという点です。賃金計算は簡素化されても、過労を防ぐための総労働時間の把握や、勤務間インターバルの確保といった健康確保措置については、企業として今後も責任ある対応が求められる見通しです。
以上のように、労働基準法の改正に向けて重要な論点が議論されています。企業は就業規則の改定などを含めた働き方について、来る改正に備えて準備を進めておくと良いでしょう。
採用トラブルを避ける!リファレンスチェックの基本と注意点!
採用してから「聞いていた話と違う」と分かると、早期離職や現場の混乱につながります。そこで有効なのがリファレンスチェックです。一方で、進め方を誤ると個人情報や公正な採用の観点で問題になり得ます。今日は、法令を踏まえつつ、実務で迷いにくい基本の型をお伝えします。
リファレンスチェックとは?
リファレンスチェックは、候補者の同意のもと、前職等で一緒に働いた方から「仕事ぶり」について確認する手続です。確認の目的は、能力や適性の見極めと、ミスマッチの予防にあります。身辺調査のように私生活を探るものではなく、職務に関係する範囲で実施する点が重要です。
最優先は「本人の同意」と目的の明確化
前職の上司や同僚に連絡する行為は、候補者の『個人情報の取得および第三者提供』に該当します。実施前に、実施する理由、確認したい項目、連絡先の範囲、結果の利用方法、保管期間を説明し、候補者の同意があることを文書等で残してください。候補者が指定した推薦者に限定し、同意の範囲を超えた確認はしない、これが基本の安全策です。外部サービスに委託する場合も、取扱いルールと監督体制を決めておきましょう。
質問は「適性・能力」に限定する
確認事項は、担当業務の範囲、成果の出し方、報連相の特徴、チームでの役割、勤怠の傾向など、職務に必要な範囲に絞ります。ここで注意をしていただきたいことは、健康状態や病歴などの『要配慮個人情報』や、思想、信条、人種、本籍などの『社会的差別の原因となる情報』、労働運動や学生運動への参加経歴等の『労働組合への加入状況』には、踏み込んではいけないということです。業務遂行に不可欠な場合を除いて、職業安定法では、これらのセンシティブな情報を収集することは禁止されています。この点に注意しながら、質問は事実ベースで答えやすい形に整え、評価者の印象だけで結論を出さない姿勢が大切です。
運用のコツ
タイミングは最終選考後などに統一し、誰に・どの職種で・どの範囲まで行うかを社内で揃えます。実施した日時、質問項目、回答の要旨を記録しておくと、後日の説明がしやすくなります。得た情報は採用判断の担当者に限定して共有し、目的が達したら適切に廃棄しましょう。もし重大な懸念が出た場合は、候補者にも確認の機会を設け、誤解や行き違いを減らします。
リファレンスチェックは「同意を取る」「聞く範囲を絞る」「情報を守る」の三つが肝です。正しく運用すれば、採用のミスマッチを減らし、トラブル予防に役立ちます。詳細は職種や採用方法に応じて調整が必要ですので、必要に応じて専門家に相談しながら進めましょう。
人事と労務管理の専門家として、これまで各業種の企業さまへさまざまなサポートを提供してまいりました。顧問企業がお困りの際に「受け身」でご支援を行うだけではなく、こちらから「積極的に改善提案を行うコンサルティング業務」をその特色としております。人事労務にお悩みのある企業さまはもちろんのこと、社内環境の改善を目指したい方、また問題点が漠然としていてご自身でもはっきり把握されていない段階であっても、お気軽にお問い合わせいただけましたら幸いです。
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