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最初が肝心!企業にもメリットをもたらす、ベストな新入社員の受け入れ方

2023.03.02 お知らせ・セミナー情報コラム

面接を受けるリクルートスーツの男女

山梨を中心に、企業の労務管理を支える社会保険労務士法人中込労務管理です。
まもなく新年度になり、新入社員を採用する企業も多いのではないでしょうか。
新入社員の受け入れは新入社員にとって社会に初めて接する大切な機会でもありますが、企業にとっても大きなメリットに繋がることをご存知でしたでしょうか?
何事も初めが肝心で、最初の受け入れがスムーズであれば新入社員の成長スピードも速く、離職率の低下にもつなげることができます。
企業の成長にもつながる新入社員の受け入れ、ベストな対応について解説します。

新入社員の受け入れには最初の準備がなぜ大切か

令和2年の国勢調査から計算すると、山梨県の令和5年(2023年)高校卒業を迎える年齢の方は約7200人、大学卒業を迎える年齢の方は7800人と今年も多くの新社会人の方の誕生が予想されます。
彼らはこれからの時代を担っていく人材でもあり、その貴重なスタートは企業にとっても、ひいては社会にとっても大事な時期になります。
その大切なスタートを切るのに万全な準備は必要不可欠です。
では、なぜ万全な準備が必要なのか、その理由を確認し、理解を深めていきましょう。

万全な準備はムリ・ムラ・ムダをなくし、効率よく業務に集中できる

物事を始める時、事前準備に時間をかける方も多いでしょう。
その理由はその後の仕事や作業に係るムダを省くためです。
入念に必要なものを準備しておけば、仕事や作業の成果、効率が高まることは、多くの人がご存知の内容です。
基礎が整っていれば、仕事のスタートも成長が早くなります。また、効率よく業務をスタートできるので、彼らの成長にも繋がります。

新入社員のモチベーションに繋がる

笑顔を浮かべたスーツ姿の男女

新入社員時代に初めて触れる企業は彼らの基礎を作ると言っても過言ではありません。
きちんとした研修をしてくれる行う企業の姿勢、そこで働く上司や先輩たちの仕事への姿勢を見て、新入社員たちは社会人の肌感覚を身に着けていきます。
仕事へのやりがい、仕事の面白さ、上司や先輩がサポートしながら彼らの成長を見守ってくれることは大きなモチベーションに繋がり、帰属意識が芽生えていきます。
これはつまり、企業の定着率や離職率低下に結びついてくといえます。
企業の大きな戦力となるかの分かれ道にもなりますので、彼らの意欲、熱意を受け入れて見守っていく姿勢が大切になります。

新入社員の受け入れは内定者決定からスタート!

新入社員の受け入れとは、いつからスタートするのでしょうか?
それは、新入社員の内定者の決定からスタートします。
次に、内定決定時に具体的な準備について解説します。

内定決定で準備すべきこと

新入社員の内定決定で準備すべきこととは、募集要項で示した選考結果通知の期限内に内定通知書の作成を行い、発送することです。
また、同時に入社承諾書など新入社員に提出してもらう書類を告知する必要もありますので、案内文章なども同封しておきましょう。
内定通知書の発送は新入社員を選び、新入社員から選んでもらう機会になります。
選考結果通知の期限内に通知し、「約束を守る企業」であること、「採用する意欲があること」を伝える機会になります。
つまりは、新入社員に「この会社の役に立ちたい!」と思ってもらうスタートになるといえます。

各種書類

内定通知の際に送る書類関係についてお伝えいたします。

・内定通知書
・入社承諾書
・雇用契約書
・労働条件通知書
・入社承諾書等を返送してもらうための返信用封筒

「内定」を出すということは、労働契約法第6条、「労働契約の成立」とみなされます。
正当な理由のない内定の取り消しは、成立している「労働契約の成立」を解約することになり、労働契約法第16条に示されている解雇権の乱用になります。
当然ながら、正当な理由のない内定の取り消し基本的に無効となりますので注意しましょう。

なお、新入社員に返送してもらう書類は下記の通りです。

・住民票記載事項証明書
・年金手帳
・給与振込先を確認する書類
・身元保証書
・健康診断書
・通勤手当支給申請書
・資格免許証、合格証明書類
・マイナンバー

郵送もしくは入社式に持参、という企業が一般的です。

内定者研修の実施

実施していない企業もいらっしゃるかもしれませんが、内定者が決定した時点で、内定者研修がをできるだけ実施したほうがよいでしょう。
理由としては、内定辞退や早期離職を防ぐためです。
内定者が抱える入社に関する不安を払拭し、この会社でなら頑張れる!という意欲を持たせる効果もあります。
早期に身に着けたビジネスマナーは入社後も役に立ちますので、入社してからの業務スピードを上げる効果ももたらします。
また、内定者が複数いる場合は、同期入社の仲間ができることで心の支えができるメリットもあります。

 

いざ、新入社員の入社受け入れ

入社承諾書を受領したら、次は本格的に新入社員を受け入れていく準備を行います。

 

新入社員の入社受け入れで準備すべきこと

入社承諾書も受け取り、内定者研修も終了したら、次は新入社員が入社するための準備を行います。
大きく分けると下記のようになります。

・名簿や保険などの各種手続き
・職場環境、備品の準備

次に、具体的に準備の内容をご案内していきます。

各種手続き

仕事で大変な女性を助ける男性

社内の準備が整ったら、従業員名簿、賃金台帳、出勤簿の作成、社会保険などの準備もしていきましょう。
雇用保険資格取得手続きや健康保険資格取得手続き、給与・住民税などの申告が当たります。
新入社員の受け入れには一から開始する手続きもあり、人事部門や総務部門は対応が多くなることも想定されます。

手続き業務は外部に委託したい、検討している方はこちら>>

環境や備品

新入社員が使用するデスクや椅子、必要に応じてPCや業務用の携帯電話など、仕事の環境を作ります。また、従業員番号の作成、必要に応じて個別のメールアドレス、名刺、制服や社員証などの準備を行います。
私物を入れるロッカーや収納などもあれば名前を入れて使えるようにしておきます。

入社式の準備

全ての準備が整ったなら、実際に新入社員を受け入れるための入社式の準備を行いましょう。
入社式を行う目的としては、新入社員に企業の一員になったという意識を持ってもらうためです。
入社式の準備とは、「いつ実施するか」「どこで実施するか」「上席などは誰を呼ぶか」などを決めていきます。
呼ぶ方のスケジュール次第で日程も決まってきますので、まずはそこからスタートするといいでしょう。

 

新入社員研修

入社式が済んだなら、新人研修を実施していきます。
新入社員は学校を卒業したばかりでビジネスマナーが完全とはいえません。
研修は企業の風習を理解し、現場に出た際に、上司や先輩と摩擦を起こさず、スムーズに業務を進めるためにも必要な知識を身に着けてもらう場です。

 

新入社員研修で大切なこと

①目的や計画を明確にする

新人研修大切なことは、まず何のために実施しているのかを明確にし、理解してもらうことです。
例えば、ビジネスマナーができるようになっていること、用語を理解できるようになっていること、社会人1年目の行動を理解してもらうこと、などを明確にします。
ゴールを明確に把握していくことで、目的意識を持って研修に取り組むことができ、研修内容も身についていきます。

②模範的な行動と丁寧な説明を心掛ける

新入社員時代は、その人の社会人としての基礎が形成される時期です。
先輩や上司の対応、また企業の姿勢が彼らの基準となります。
その大切な時期に丁寧な対応をされたのであれば、きっとどこに行っても恥ずかしくない人物となれることでしょう。

研修が終わった新入社員の現場受け入れ

新人研修が終わったら、次に新入社員を現場に配置し、OJT (実務研修)に取り組んでもらうようになります。
実際の現場を経験することで研修で身に着けた知識を活かす経験を積んでいきます。
また、上司や先輩の仕事への姿勢を直に見る機会にもなります。

出だしが肝心。現場の初日の受け入れ体制を整える

OJTも出だしが肝心になります。
新人研修が終わったばかりの新入社員をどこに配置するか決定した上で、配属先の現場の責任者と受け入れについて調整していく必要があります。また、実際に配置されることを対象となる現場に周知させることも重要です。既に働いている従業員への心配りも大切な受け入れ体制を整える過程になります。

新入社員の不安を解消し業務に集中できる環境を整える

配属先の現場と調整し、万全な受け入れができていても、初めてづくしの新入社員にとっては不安ばかりが募っている状態です。
自分が新入社員だった頃はどうしていただろうか?
この新入社員ならこうしてもらえたら安心するんじゃないだろうか?
そういった細かな気遣いや心遣いが新入社員の不安を消し、業務に集中できる環境となっていきます。

小さな成功体験を積み重ね、自信をつけさせる工程を作る

もちろん、新人研修を終えたばかりの新入社員が既存の従業員のように活躍できるようになるまでには時間が必要です。
そこに至るまでに、何度も挫折や失敗体験をしていくこともあるでしょう。
それらをフォローしながら、小さくてもこれならできた!と思える経験を少しずつ積み重ねていくこと。
それが自信へと繋がり、いずれ活躍してくれる従業員へと成長していきます。

すぐに業務と取り掛かれるようにマニュアル・手順書を作成する

新入社員がすぐに業務を取り掛かれるように、マニュアルや手順書を用意しておいてあげることも大切です。
上司や先輩からの口頭指導の場合、人によってやり方が異なると新入社員は混乱します。
誰もが取り組めるようなマニュアルや手順書の存在は安心材料になるとともに、業務スピードを上げる効果もあります。
また、こういったマニュアルや手順書を作成しておくことは既存従業員にとっても業務効率をあげるメリットを生みます。

 

新入社員を受け入れる時の心構え

自分が新入社員だったころを思い返せば、不安でいっぱいではありませんでしたか?
誰しも新入社員の時代はあります。
企業や既存従業員がそれらを理解し、受け入れる体制を整えれば、新入社員の意欲にも繋がり、定着率向上や離職率の低下にも繋がっていきます。


次に、具体的な心構えを解説します。

新入社員それぞれの個性や特性を理解する

新入社員である前に、彼らは一人の人間であるのは当たり前の事実です。
当然ながらそれぞれ個性や特性があり、ひとまとめにすることはできません。
一人ひとりの特徴を見据え、個性を認め、向き合っていくことが必要です。

新入社員それぞれの意見や疑問を聞く姿勢を持つ

新入社員時代は、右も左もわからないものです。疑問が多く生じることは当然の流れといえます。
その疑問ひとつひとつに答えていくことが、彼らの理解となり、力となっていきます。
また、疑問だけでなく意見をすることもあるでしょう。
頭ごなしに否定するのではなく、取り入れる要素はあるのか?多角的な視野で見てみてもいいかもしれません。
もしかするとそれは既存従業員では発見しえなかったことかもしれないのです。

立場を超えたコミュニケーションで企業全体で新入社員を受け入れる

新入社員がもっとも気にすることのひとつに、職場の人間関係が挙げられます。
上司は優しい人なのか、先輩に厳しく指導されないか、などこれらも自分が新入社員時代に思い描いたことがあるのではないでしょうか。
現場で馴染むのに時間がかかっても、他部署で仲良くしてくれる人がいれば支えになっていきます。
会社内の多様な人が自分に関わってくれる、と認識すれば、安心につながることは元より、この企業のために力を使いたい!と思ってもらえる機会にもなります。
ぜひ部署や役職など関係なく新入社員に積極的に関わっていく体制を整えていただければと思います。

 

万全な新入社員の受け入れは社内の活性化、離職防止にもつながっていく大事な要素

いかがでしたでしょうか?
今回は、企業にもメリットをもたらす新入社員の受け入れについて解説しました。
万全に準備し、コミュニケーションをとること。それが新入社員の安心につながり、成長になります。
ひいては企業の活性化になり、離職防止へと繋がっていきます。
その過程で手続き業務などに時間を取られてしまうとお悩みのようであれば、専門家への外注なども検討されてもいいかもしれません。
社会保険労務士法人中込労務管理でも労務のサポートを行っておりますので、お気軽にご相談ください。

中込労務管理事務所編集部
執筆者情報 中込労務管理事務所編集部

人事と労務管理の専門家として、これまで各業種の企業さまへさまざまなサポートを提供してまいりました。顧問企業がお困りの際に「受け身」でご支援を行うだけではなく、こちらから「積極的に改善提案を行うコンサルティング業務」をその特色としております。人事労務にお悩みのある企業さまはもちろんのこと、社内環境の改善を目指したい方、また問題点が漠然としていてご自身でもはっきり把握されていない段階であっても、お気軽にお問い合わせいただけましたら幸いです。

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